キフォステンマ・ユッタエの育て方と相場比較緑色樹皮の奇木

薄く剥がれる表皮の幹と、鋸歯のある厚い葉を先端に広げた若い参照株を描いた水彩イラスト
ユッタエの水彩イラスト。写真参照:artemitoCC0。写真を参照して水彩へ改変。形の観察は本文の実写真で。

淡い色の太い幹に、ギザギザの大きな葉。キフォステンマ・ユッタエは、幹だけの静かな姿と、葉を広げた力強い姿の両方を楽しめる植物です。紙のようにめくれる樹皮も見どころ。育て始める前に、生育期の葉まで置ける場所を用意しておきましょう。

基本データ
DATA
学名Cyphostemma juttae
ブドウ科 / キフォステンマ属
原産地ナミビア北西部〜北中部
生育型夏型 / 落葉する大型コーデックス
冬の最低温度の目安5〜10℃ / 冬は乾かし気味 要確認

出典学名・科: Kew POWO/原産地: Kew POWO / SANBI/生育型: 改稿前本文(分類・生育型は定説)/冬の最低温度の目安: 改稿前本文(鉢のそばの最低気温)/照合 2026-09-09

目次

ユッタエは、太い幹を持つブドウ科の植物

学名は Cyphostemma juttae。ブドウ科キフォステンマ属です。KewのPOWOではナミビアの北西部から北中部に分布し、乾燥した環境に育つ塊茎性の低木として整理されています。つる性のブドウを思い浮かべると意外ですが、写真では自立した太い幹と、枝先に集まる大きな葉が見えます。Kew POWO

01
薄い樹皮と、厚い葉の輪郭を見る
実写真の観察
鉢植えのユッタエ。淡い色の太い幹の上に、ギザギザの縁を持つ葉が広がっています
  1. 淡い色の幹基部へ向かって太くなります。
  2. 薄い樹皮表面にめくれた部分が見えます。
  3. ギザギザの葉縁肉厚な葉の外周をたどります。
滑らかに見える幹と、葉の鋭い輪郭の対比を楽しみます。
一株の位置関係を読む観察図。成長の前後や、分類・来歴を確定する判定図ではありません。
鉢植えのユッタエ。淡い色の太い幹の上に、ギザギザの縁を持つ葉が広がっています。Photo: artemito / CC0

一枚の写真で見るなら、基部へ向かう太さ、表面の薄い樹皮、葉縁のギザギザの順に視線を動かします。葉が細長く立っているこの株でも、鉢の幅より外へ張り出しています。幹の太さに目が行きますが、日々触れずに置ける空間を考える時は、葉の位置が手掛かりになります。

ユッタエと、古いシッサスの名前

POWOでは、現在の Cyphostemma juttae は1967年の発表、もとの Cissus juttae は1912年の名前として記録されています。古い文献やラベルにシッサスの名前があっても、現在とは違う属の組み合わせで記載されている場合があります。名前が変わった年を、植物が初めて発見された年と同じにしないように読みます。

日本ではブドウ亀などの名でも紹介されます。検索時には和名と Cyphostemma juttae を併記すると、近い流通名の別種との混同を減らせます。手元の札にも学名と購入時期を残しておくと、葉がない季節にほかの塊根植物と並べた時にも分かりやすくなります。

紙状の樹皮と、大きな葉の輪郭

地植えのユッタエ。紙状の樹皮がめくれた太い幹が分岐し、枝先に赤みのある葉があります
地植えのユッタエ。紙状の樹皮がめくれた太い幹が分岐し、枝先に赤みのある葉があります。Photo: arboretum_amy / CC-BY

この地植え株では、淡い幹の表面が薄くめくれ、枝先に赤みのある葉が付いています。SANBIとDunedin Botanic Gardenは、ユッタエの紙状の樹皮を本来の特徴として説明しています。表面がめくれることだけを、病気や管理失敗の印として扱いません。SANBIDunedin Botanic Garden

見た目を整えるために樹皮を剥がす必要はありません。薄い層が残る場所、淡い面が広がる場所、枝の付け根をそのまま見ます。幹肌を楽しむなら、霧吹きで濡らして色を変えるより、乾いた状態で光の方向を変える方が、普段の表情を記録できます。

温室のユッタエ。樹皮の残る直立した幹から、長く大きな緑の葉が伸びています
温室のユッタエ。樹皮の残る直立した幹から、長く大きな緑の葉が伸びています。Photo: rudolphous / CC-BY

温室の写真では、大きな緑の葉が上へ伸び、中央の筋とギザギザした外周がよく見えます。先ほどの赤みを帯びた野外株とは色の印象が違いますが、写真だけからその原因や系統を決めることはできません。葉の色、姿勢、幅を現物の観察項目として見比べましょう。

葉のある姿までが、一株のデザイン

温室のユッタエ。太い基部から複数の枝が立ち、大きな緑の葉が重なっています
温室のユッタエ。太い基部から複数の枝が立ち、大きな緑の葉が重なっています。Photo: anibotani / CC-BY-SA

複数の枝に葉が重なる温室株では、太い基部の上に緑の面が広く展開しています。休眠中の幹だけを見て小さな棚へ入れると、生育期に葉が窓や隣の鉢へ当たることがあります。写真に添えられた幹幅だけでなく、葉先から反対側の葉先までの広がりも確認します。

02
ユッタエは、葉のある姿まで場所を取る
本文の判断を整理
買う前に
鉢と葉の広がりを測る
生育中の写真あり葉先まで測る通路・窓・隣の鉢に
葉が当たらない幅を確保
落葉中の写真だけ生育期の姿も確認幹幅だけでなく
展葉時の写真と高さを見る
冬の幹だけの姿より、生育期の葉の張り出しで置き場を考えます。
掲載写真の葉と枝の違いから構成。個体の将来寸法を予測する図ではありません。
本文の一次資料と購入・管理項目をもとに構成。共通の分岐部品を利用。

見せ方を考える時は、葉を切って幅を合わせるより、鉢の向きと周囲の余白を先に調整します。大きな葉の輪郭が重ならない正面を選ぶと、太い幹との対比がはっきりします。落葉期には同じ角度で撮り、枝の分かれ方がどう見えるかを比べるのも楽しみです。

重い鉢を動かす時は、幹や枝を握って持ち上げず、鉢を下から支えます。運べる大きさかどうかは購入時の大切な条件です。水を含んだ鉢の移動、屋外から室内への冬越し、棚の耐荷重まで考えておくと、大きく育った姿も無理なく楽しめます。

かんたん派は、展葉中と落葉後で水やりを変える

暖かく葉が動く時期

ユッタエは暖かい時期に葉を広げ、寒い時期には落葉する性質があります。葉が展開している間は、用土が乾いてから水を与え、排水後に受け皿の水を捨てます。太い幹を持つからと、葉が増えている間もいつまでも水を与えない管理にはしません。SANBIの栽培解説も、生育期の給水と冬の乾いた管理を分けています。

鉢は排水穴のあるものを選び、根が収まる深さと株の安定性を確保します。大株を軽い小鉢へ無理に据えると、葉が広がった時にバランスが変わります。用土は排水しやすさを基本に、実際の鉢の乾き方を確かめて使います。配合の数字だけでなく、置き場と鉢の大きさも水やりの間隔を変えます。

明るさは、移動前の環境から段階的に

明るい場所を基本とし、室内や売り場から移した株を突然強い日差しへ当てないようにします。まず短い時間から様子を見て、葉の色や表面に急な変化がないか確認します。大きな葉は窓ガラスや照明に近づきやすいので、葉先との距離を株の成長に合わせて見直します。

葉が窓へ向かって広がる時は、必要な明るさと置ける幅を両方考えます。葉を押し込んで窓へ寄せるより、棚の位置を調整して葉全体に光が届くようにします。風通しは葉が常に激しく揺れる強風という意味ではなく、鉢周りに湿りと熱がこもり続けない環境を目指します。

落葉して休む時期

葉が落ちて生育が止まる時は水やりを減らし、乾いた管理へ移します。冬の雨が当たり続ける場所を避け、霜や低温から保護します。南半球の栽培資料にある月を日本の同じ月へ当てはめず、気温と手元の葉の動きを見ます。幹だけの姿に変わった後も、生育期と同じ頻度で水を足し続けないようにします。

室内へ移した後は、窓際の夜の冷えと暖房の直風を確認します。昼間の室温だけでは鉢の周囲の最低温度は分からないので、株のそばで測ると置き場を選びやすくなります。休眠中に見栄えを変える大きな作業をまとめず、株の動きを見ながら植え替えの計画を立てます。

樹皮のめくれと、進行する傷みを分ける

薄い樹皮の剥離は、この植物が持つ表情の一つです。一方、幹の一部が急に暗くなり柔らかさが広がる、土際に変化が出るといった場合は、表面の剥離だけとは別に確認します。同じ場所を写真に残し、用土の湿りや直前の作業と合わせて変化を追います。

葉の縁の傷みを見つけたら、擦れ、移動後の日差し、輸送時の傷など直前の状況を振り返ります。一枚の傷んだ葉だけを見て、すぐにすべての葉を切る必要はありません。新しい葉がどこまで開き、同じ変化が出るかを見れば、過去の傷と現在進む変化を分けやすくなります。

ブドウのような実は食べない

実を付けたユッタエ。緑から赤橙色の実が枝分かれした柄に付き、幹の表面に薄い樹皮が見えます
実を付けたユッタエ。緑から赤橙色の実が枝分かれした柄に付き、幹の表面に薄い樹皮が見えます。Photo: arboretum_amy / CC-BY

実を付けた写真では、分かれた柄に緑から赤橙色の粒が並んでいます。ブドウ科でも、食用ブドウとして扱う植物ではありません。Dunedin Botanic Gardenは果実に毒性があると説明しているため、観察する実として楽しみ、口に入れないようにします。実が落ちる株は、落果も片付けます。

幹幅、葉の広がり、根の説明をそろえる

購入候補では、幹の最も太い部分、株高、葉の広がり、鉢を含む大きさを確認します。落葉中なら生育期の写真、現地球なら国内の管理期間と発根後の経過も見ます。見た目の迫力に加え、今の置き場で葉を伸ばせるか、冬に移動できるかを考えると、選ぶサイズが決まります。

MERCARILIVE STOCK CHECKキフォステンマ・ユッタエの現物写真を見比べるユッタエ/ブドウ亀表記、現地球、発根済み・活着済み、株幅、葉ダメージ、鉢付き発送を確認してから候補を絞る。

以下は2021年1月〜2026年4月の終了済みデータです。全期間462件の価格中央値は3,619円、2026年4月の落札数は6件です。数の少ない月は一件ごとの違いが見え方に響くため、月の数字だけで人気や自分の株の価値を決めず、寸法と状態が近い候補を探す参考にします。

キフォステンマ・ユッタエの高額落札Top3

対象期間で確認できた高額落札例です。価格保証や購入推奨ではなく、過去にどのような株が高値になったかを見るための参考データとして扱います。

TOP 12021/7/21
85,000円
キフォステンマ ユッタエ 大型 現地球 山採
大型現地球山採国内管理4年目W540mm/H700mm1入札
商品説明に書かれた条件

商品説明で大型の現地山採株、国内管理3年以上・4年目、W540mm x H700mmの大きさ、コレクション株であることが確認できます。1入札のため入札競争で競り上がった例ではなく、大型現地球、国内管理4年目、W540mm/H700mm、葉ダメージ処置を評価する単発高額例として読みます。

Aucfreeの商品説明では、キフォステンマ・ユッタエ大型現地球、山採、国内管理4年目、W540mm/H700mm、葉にダメージ、薬剤処置、1入札が確認できる候補です。Aucfree履歴を見る
TOP 22023/7/31
55,100円
【現地株】キフォステンマ ユッタエ 超特大①
現地株超特大70入札目立つ傷汚れなし根の状態未確認説明少なめ
商品説明に書かれた条件

商品名で現地株のキフォステンマ・ユッタエ超特大株、70入札が確認できます。商品説明はストア共通案内が中心で、根の状態は植物を傷めないため確認していないと明記されています。超特大株として市場熱量は高い一方、発根済みとは扱わず、写真と出品者説明の追加確認が必要な例です。

Aucfreeの商品説明では、現地株、超特大、70入札、目立つ傷や汚れなし、根の状態は確認しておりません、説明少なめが確認できる候補です。Aucfree履歴を見る
TOP 32021/9/5
42,000円
No.001【 CYPHOSTEMMA JUTTAE 】キフォステンマ ユッタエ 特選良型株 …
CYPHOSTEMMA JUTTAE特選良型株発根済活着済鉢植え発送39入札
商品説明に書かれた条件

商品説明でCYPHOSTEMMA JUTTAE、特選良型株、発根済・活着済株、鉢植え発送が確認できます。実測値は画像内メジャー確認に寄る一方、根が動いていることと鉢付き発送が明記され、到着後の立ち上げリスクを読みやすい高額例です。

Aucfreeの商品説明では、CYPHOSTEMMA JUTTAE、特選良型株、発根済、活着済、鉢植え発送、39入札が確認できる候補です。Aucfree履歴を見る

※ Aucfree検索結果から、検索ノイズが強い候補を除外して抽出した参考データです。複数株、斑入り、鉢付き、親株サイズ、由来付きによる価格上昇は補正していません。Yahoo!オークションでの購入を推奨する意図はありません。

MERCARILIVE STOCK CHECKこの価格帯のユッタエを今探す高額実例と同じように、いま販売中の出品を現物写真とサイズで見比べられます。
MARKET CHECK
高額落札例と、販売中の価格帯を切り分ける
高額例は発根状態、サイズ、鉢付き、由来が重なった参考値です。購入前は販売中の株を同じサイズ帯で見比べ、現実的な価格帯を確認します。

キフォステンマ・ユッタエのYahoo!オークション落札数・相場データ分析

Yahoo!オークションの終了済み落札データをもとに、キフォステンマ・ユッタエの流通量、価格の中央値、価格帯の動きを整理しました。この章では検索語に一致した終了済みデータの時系列を確認します。

集計期間
2021/012026/04
終了済みデータで確認できる範囲
全期間の落札数
462件
「キフォステンマ ユッタエ」一致の概算
直近月
6件
2026/04 の落札
価格帯
中央値 ¥3,619
¥1,200〜¥12,800 (下位〜上位10%) ・実測462件
月間落札数の推移2023202420252026棒=月間落札数 ・ 出典: オークフリー(aucfree.com)「キフォステンマ ユッタエ」一致の概算

落札数と価格中央値の指数推移

2021年平均を100として、落札数と落札価格の中央値を同じ目盛りで見ます。件数が増えた月に価格が上がったのか、流通だけが増えたのかを確認できます。

年別の月次落札数比較

年ごとの同月を並べることで、ブーム期と直近の流通量の違いを把握しやすくしています。

落札価格の中央値の推移

キフォステンマ・ユッタエの落札価格の中央値を月ごとに追います。中央値は少数の高額落札に引っ張られにくいため、件数グラフと合わせて相場の実態を確認できます。

推定流通額の推移

月別落札件数に落札価格の中央値を掛けた概算です。件数だけでは見えない、市場全体の熱量を把握できます。

この品種は販売数が少ないため、価格帯別グラフは表示していません。少数の高額落札だけで傾向を断定しないよう、落札件数と記事上部のまとめカードを中心に確認します。

ユッタエは、樹皮と葉の二つの表情を楽しむ

淡い幹の紙状の樹皮と、大きく広がるギザギザの葉。ユッタエの魅力は、どちらか片方だけでは収まりません。葉のある時期の幅で置き場を決め、生育中と休眠中で水やりを切り替える。季節ごとに姿が変わる一株を、十分な余白の中で眺めてみましょう。

COMPARE
現地球・大型株・発根済みを分けて見比べる
ユッタエは写真の迫力だけでなく、現地球、国内管理期間、発根済み・活着済み、葉ダメージ、株幅、鉢付き発送で価格の意味が変わります。説明量も並べて判断します。

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